一番役にたったもの。


生まれるまでの2週間近く、一番役にたったのは、尊敬する塔島ひろみさんが10年近く前に出していた育児本(というか、麦太くんが生まれるまで)『二十世紀終わりの夏、私はこんな風に子供を産んだ』である。旦那の仕事も遠からずだし、いろいろと参考になることが多かった。しかも麦太くんは予定日より10日遅れ、うちは11日遅れ、途中これを読んでるから遅れたんじゃないかとも思ったりした。


あとは、なかなか出てこないときに『なにかし残したことがないか』と、いろいろ探し、私はつかっていない通帳を見つけた。そして、やっとビデオカメラを買った。その次の日に生まれた。ビデオカメラでとってほしかったので、なかなか出てこなかったのかもしれない。というか、なんで買わなかったんだろかなあーー。とにかくその後の病院の中での話もすごく参考になった。読み物としても面白いので、もう昔から読んでいたのだけど、実際体験するともっと面白かった。

タイトル通りの出産前後の記録。逆子になったり直ったりを繰り返し、予定日になっても産まれる兆候はなく陣痛が始まるや我が子は産まれ急ぎ、と番狂わせの連続! 
同室の若い母親は産んだ直後に育児ノイローゼになり、人前で乳を丸出しにして「これしか出ない」と嘆き騒ぐ始末。異常事態が日常と化す出産&育児。
あわただしい日々の中、ミニコミ「車掌」の塔島編集長が周囲の妊婦、出産を祝う家族やご近所、知人らを冷静に観察し、日常化した異常、迷惑な親切、育児の常識への疑問などを淡々と鋭く綴る。