エドワード・ボンドの『リア』

12/2 マチネを観劇@シアタートラム
約1年ぶりの舞台鑑賞。一作目はゴキコンにしたいと思っていたのだけど、そうはいかずに、水橋くん目当てという不順な理由でこれをみることにする。シアタートラムは好きな場所(見やすいしね)だし、緒川たまきも好きだし、白井晃さん演出も好きだしね。


でも、シアタートラムに入り舞台装置を見ると不順な動機は消え去り、「ああ、これだから舞台っていいよなー」と思い、すぐに入りこんでしまった。『リア』なので、話が大体わかっていて見やすいところもあるけれど、ところどころ違う。

ブリテン王リアは、領土を敵から守り、自由を得るために人民に、長年にわたって壁を築かせている。しかし、なかなか完成しない。それは農民たちがこっそり、壁を崩しているからだった。さらに、この壁をめぐってリアは、残虐なたくらみに走る二人の娘、ボディスとフォンタネルと対立し、国を追われてしまう。
 一方、コーディリア(シェイクスピア版では、三女)の夫である農夫が、リアをかくまったために兵士に殺され、亡霊となってリアの前に現れる。二人は父子のように寄り添いながら、狂乱の世界をさまよう。そして、リアは自分の過ちを悟り、壁を壊しはじめるのだ。ところが、今、その壁は新しいリーダー、コーディリアが築き始めた‥‥。

これを見て、自分の家族というか父親を思い出した。いまも狂乱状態だ。私と妹はもう数年戦ってはいるが、正攻法で戦っちゃいけない、くるってるんだから、違うところに王国をつくらないといけないんだなと思った。


一点、緒川たまきさんのコーディリアが少し薄かったように思ったのが残念。

まつもと市民芸術館芸術監督 串田和美プロデュース2009 エドワード・ボンドの『リア』 | 世田谷パブリックシアター/シアタートラム