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新春サスペンスとして深夜に放送されていたので、録画して見る。
びっくりするほどの傑作。黒沢清のこういうサスペンスホラーは「CURE」以降はなんだか同じような映画になりつつあり、逆にサスペンスではない映画のほうにシフトしているようで、この映画も「サスペンスホラーを撮ってほしい」という要望に応えてかと思い(またまた役所広司だし)期待していなかったけど、すごかった。いやー、映画館で見たかったです。
- 出版社/メーカー: エイベックス・ピクチャーズ
- 発売日: 2007/08/01
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役所広司はいつもの役ですが(もうこれはアントワーヌ・ドワネルなのか、刑事コロンボなのか)、その周りを固めるキャストも完璧。葉月里緒奈はああいう役(幽霊)をやると顔が能面というかマネキンというかダッチワイフ(見たことないですが、イメージが)みたいでいい。きちんと顔の表面をセルロイドっぽくみせているのもあるけれど、あの目力はやっぱり気持ち悪い.この役をいかに見せるかが、この映画の核だと思うほど重要なのですが、すごくうまいなと思います。
映像での表現で、現実や心象がこれほどまで描かれてる日本映画はひさしぶり。人間の心に潜む強さや残酷さをシンプルな映像で力強く描くのはキム・ギドク映画くらいしか最近見当たらないなと思っていたけど、この映画もその点でグイグイ引き込まれていく。撮影や照明はヌーベルバーグのようでもあり、陰影が濃く、ストーリー自体にも陰影をつけていました。
最新作の「トウキョウソナタ」はどうなんでしょうか?早く見たいな。
おまけ)
おなじく新春映画みたいな感じで深夜やっていた「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」はびっくりするほどひどかった。もう笑えるというか、でもめちゃくちゃで笑えないというか。。斉藤由貴も長門裕之もでてるのにーーーー。いやあ、ひどい。ハロプロ総出演だしね。石川梨華は唯一よかったかも。