東京大学「ノイズ文化論」講義
宮沢章夫さんが2006年に東大教養学部で行なった授業の講義録をまとめたもの。内容は1980年代から今の日本を通して、日本を覆う「ノイズ」的なものをノイズミュージックとともに紹介している、という感じでしょうか?
- 作者: 宮沢章夫
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2007/07/02
- メディア: 単行本
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ここで取り上げられてるのは、幅広そうでもあるけれど、取り上げている文献の9割以上を私は読んでいるんですよ。ある意味こういうのが好きな(って何だ?)人はみんな同じ方向なんでしょうかね。ライフとか聴いてる人って感じかなあ。でもちょっと違うのかな。ライフといえばこないだ『未知との遭遇』の回で佐々木敦さんが言ってたことですごく納得。単に「びっくりしたい」「驚きたい」って気持ちが大きくって、だからそういうのを突き詰めていくとおんなじ方向に向かっちゃうのかな。音楽だとやっぱりノイズとかに言ったり、映画だとカルトとか、演劇だといまだとチェルフィッチュとかかなあ。いや、驚きたいんだったら、ゴキコンだと思うんだけど。
とにかく。ああ、こういうことばかり考えてる人って多いんだなあと思いました。そういう、頭の中で考えているいろいろなことがすべてまとめられているのでとても便利。私は宮沢さんの随筆はあんまり好きじゃないんだけど、この本はとても合う。
しかも、この講義中に行われている宮沢さんの劇である現代能楽集III「鵺/NUE」も「ニュータウン入り口」もたまたま見てるんだよなー。ああ、演劇見に行きたい!
ちなみに2005年の講義は別の本(東京大学「80年代地下文化論」)にまとめられているそうです。