アキレスと亀

アキレスと亀 [DVD]

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いわずと知れた北野武映画。


「売れない画家の真知寿(まちす)と妻である幸子の夫婦愛を描く。芸術やアーティストにとって大事なものはなんなのか……。」


ということなのだが、結婚するのは映画が始まって1時間以上たってからで、なおかつ武が出るのはそれから20分ぐらいしてからであり、本当に描こうとしているのは夫婦愛ではなくて、大森南朋演じる画商のコメントにすべて現れてるんじゃないだろうかなあと。現代のアート界の現状を「誰でもピカソ」を通じて得た知識を再構築して、皮肉たっぷりに描いてるんだろうな。個人的には結構楽しめた。後ろの飾られてる絵だけみても、楽しい。絵だけをもう一度みたいくらいだ。


あと、武映画で毎度思うのだけど、撮影が素晴らしいなあ。すごいきれいだ。カウリスマキの映画を彷彿とさせる。


しかし、、、武が出てからはなんだかマチスのキャラが変わってしまったように思う。あんなに妻にいろいろやらせるようなキャラクターじゃなかったはずなのに。武の傲慢さが見えて嫌な感じ。最後まで柳ユーレイがやれば、いい映画になったんじゃないかな。