ニッポンの思想

ニッポンの思想 (講談社現代新書)

ニッポンの思想 (講談社現代新書)

20年前には佐々木さんがこういう本を書く人になるとは想像もつかなかった、極めてまじめな思想の本。


私は中学くらいから佐々木さんの書き物をむさぼるように読んでいて、佐々木さんのところだけを何度も読んだりしていた。その頃は映画の評論が主だったかな。で、その後音楽評論が増えて、私もそれを読んでいろいろと影響された(でも音楽はいまだに湯浅学さんのほうが影響されてるなーと思うけど)。大学にはいるくらいから、HEADZとかの動きが盛んになってきて、なんだかそのオシャレすぎな感じにひいてしまって、佐々木さんの動きから距離を置いていた。でも、演劇見に行ったあとのポストトークに出演されていたり、文芸評論をされたりして、また近くなってきた。つまり「映画」→「音楽」→「演劇」→「文芸」という私の興味の流れは、佐々木さんの評論の流れと同じだ。途中、まったくフォローしていなかったのになんでだろうか、それが私が一番気になるところであり、こうなってしまうことが今の『ニッポンの思想』なんじゃないかなとも思っている。


と、この本とはあまり関係のないことを書いてみたけれど、この本に書いてあることはすべて私がいままでに浅く読んでいたことだなあと思う。でも、LIFEを聞いてる人にはありがちの話なのかな。でも、チャーリーとかみたいに学者じゃない、佐々木さんがこういう本を書くのはすごいと思う。次回作の「未知との遭遇」のほうが楽しみだ。『未知』ばかり追っているようで、佐々木さんを追っているかもしれない私には衝撃を与える気がする。


本家「日本の思想」また読みたいな。以前は大学のレポートを書くために読んだので。

日本の思想 (岩波新書)

日本の思想 (岩波新書)

これも。

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (岩波文庫)

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (岩波文庫)