荻上チキ 「社会的な身体 振る舞い・運動・お笑い・ゲーム」

社会的な身体~振る舞い・運動・お笑い・ゲーム (講談社現代新書)

社会的な身体~振る舞い・運動・お笑い・ゲーム (講談社現代新書)

ライフにもたまにでている荻上チキさんの本。チキってカタカナだったんだとはじめて知りました。知己だと思ってた。外国に行ったら「チキン野郎」ってことになっちゃうんじゃないか、とかも思ってた。


ということはさておいて、この本。メディアが世間に及ぼす影響についてがメインに書かれている。「ケータイ有害論」とか「テレビばかり見ていると馬鹿になる」のが本当か、、ということが最初のほうに書かれいて、そこらへんはまあ楽しく読める(しかし、あの図は新人社員がパワポではじめて書いたみたいで酷くないか、わかりずらいし)のだけど、後半、面白くなるためにか大風呂敷を広げて、お笑いとかに話が行くのだけどそこがなんだかがっかりだ。


お笑いの分析がなんだかおかしい。オンエアバトルとかの話をするなら、初期、中期、現在とわけるべきだと思う。まったく意味合いが違う。あと今のお笑いの現状って、キャラ化(たぶんエンタとかレッド系とかを意識してるんだろうけど)とあるのだけど、もっと重要なのって、二つに分化してることなんじゃないかなあと。ゴールデンでやるのと11時以降にやるものの違いとかが分析すべきじゃないのかなあ。なんでゴールデンはキャラ化で、夜はスキル重視なんだろうかとか。(例えば『アメトーーク』に言及しないのはどうかと)


しかし総じていうと、雛段にだれが座っているかで、お笑い番組を選ぶ時代なんじゃないかな。これってガヤのうまさとかが重要ということで、それこそが、ニコニコや2chに通じるんじゃないかと。