ミスター・ロンリー

ハーモニー・コリンのひさびさの監督作。公開時の宣伝からなんだかとても見たかったのです。なんでだろう、私が物まねが好きだからかなあ。

ミスター・ロンリー [DVD]

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という、物まねというかインパーソネーターたちの物語。主役がマイケル・ジャクソンのインパーソネーターなのが、立っているだけで物悲しい、、、、。ハーモニー・コリンの映画って途中までわかるようでわからない、なんだか枯葉がパラパラと降り注がれるような、散文的というか、雑感があって、集中できないんだけど、後半にくるとグっと引き込まれてしまう。この映画もなんだか最後の30分は感極まってきて、「ああ、映画館で見てたらよかったなあ」と思ったりした。ドニ・ラヴァンチャップリンは少し笑えるけど、ドニ・ラヴァンが演じることでやっぱり不器用な物悲しさがあり、サマンサ・モートンも相変わらず悲しい。っていうか、幸せなサマンサ・モートンって見たことないなあ。

あと、カラックスの最後の台詞がとてもいい。「君はマイケルだよ」と。たしかにマイケルじゃなくなった普通の姿歩いているシーンは、まさしく「むきだし」でした。