綴り字のシーズン

ナウマン家の中心には、積極的に家事をこなし息子とクラシック音楽を奏でる良き夫であり父であると自負する宗教学者のソールがいた。幼い娘イライザは父の期待を一身に集める優秀な兄アーロンに引け目を感じていたが、スペリング・コンテストで才能を開花させて以来、その立場は逆転する。」

スペリングコンテストはこの映画ではあくまでも脇役でしかない。ジュリエット・ビノシュ演じる母が病んでいき、兄はヒンズー教に傾倒していく。家族4人がきちんと綴れているのか、ということが主題なように感じるけれど、ビノシュの相変わらずの好演が少し重過ぎるのかつりあわないのか、この映画と浮いているのが勿体無い。フランス映画だったら、もうすこしよく出来たんじゃないかと思うけど、ギアの底に眠る狂気も伝わりにくくて、、惜しい作品です。