私生活 高橋源一郎


最近、「蟹工船」が売れてるらしい。たしかに本屋に行くと山積みされている。その発端となったのは、毎日新聞の朝刊に掲載された、高橋源一郎雨宮処凛との対談がきっかけとなったというのを聞いて、高橋源一郎のエッセイで読んでいないものを、と思い、時代的に遅いけどこの本を借りてみた。

私生活

私生活

神蔵美子さんの表紙がすてきです。にしても、いまだになんで室井祐月と結婚していたのか全くわからないし、この本を読んでも全くわかりません。実際のところ「引っ越し」というか「自分のいる場所」について書かれているのが多いと思います。『暴露』とかそんなのもちろん全く書かれていませんね。でも、やっぱり引っ越ししたりするっていいなあと思います。それと「生活」の幅広い部分が書かれているので、私もそうだけどいろんな大変なことがあっても、結構くだらないこととかが頭を巡ってる時間が多いんだよなあと再認識しました。

一九九九年から二〇〇三年までの五年間、高橋源一郎は、離婚、結婚、破局、再び結婚など、世間を大いに騒がせていた。「本当のことは書かない」という作家が、当時月刊『PLAYBOY』に綴ったエッセイには、「私生活」を暗示するヒントが散りばめられている。文学、音楽、旅、ワイン、競馬、家族、そして女性…。多岐にわたるテーマで書かれた日常の中に、作家の真実の姿がある。